今回は、
のまネコ関連グッズを企業ごとに詳しく説明して行く予定だったが、其の前にグッズ全体に関わる問題点を此処に提起して置く必要がある。(大方は
前回の記事に記してあるゆえ、其処を参照して頂きたい。)
問題点を纏めると、大きく次の3つに集約される。
1.
のまネコ関連グッズが、所謂「
マイアヒ・フラッシュ」の
空耳歌詞と相俟って、どれも
未成年の飲酒並びに、
イッキ飲みや
イッキ飲ませより起因する
アルコール・ハラスメント(通称:アルハラ)を助長している事(特に
TAITOの
"あんたが主役!"セットは
イッキ飲みや
アルハラを
推奨しているようにしか見えない)
2.ネット上の
フォークロアを盗作して
ウオリジナルキャラとした経緯から、
著作権上限り無く
"黒"に近い
グレーゾーンである事。
3.
剽窃キャラクター「
のまネコ」が酒をがぶ飲みしている場面が(
エイベックスの言う「マイアヒ・フラッシュ」で)頻繁に見られる事から、動物虐待にあたる行為に至る者が想定される。
今回は、この3つの要素の中で特に問題視しなければいけない1を取り上げる事とする。
まず1であるが、キャラクターグッズは大抵は1個1個の値段が安価で、結構気軽に買える為に、子供の小遣いでも容易に手に入れる事が出来るのが特徴である。其処からキャラクターの人気を広めて行こうと判断したのであろうが、「
のまネコ」は
一升瓶に入った酒をがぶ飲みする、剽窃キャラクターである。酒と切っても切れないキャラクターを、ゲームセンターや店頭などで容易に手に入れる事の出来るグッズとして、
未成年者、特に子供に持たせるのは、未成年に対して飲酒に関心を持たせていると言っても過言では無い。
現に、彼方此方の
ブログを回ってわかったのだが、既に「飲ま飲まイェイ」の空耳部分に影響されてか、飲酒に手を出してしまった中学生の
ブログまで見つけてしまったほどである。(
2ちゃんねるニュー速系板で、この中学生の
ブログのURLを公表するかどうか一時期議論になったが、流石に其れは拙いと言う事で、現在公表しない方向で話が纏まっている)
尚、フラッシュの中で「飲ま飲まイェイ」の空耳歌詞とともに、一升瓶を持って中の米酒(イメージとして日本酒が近いだろう)を喇叭飲みしているしているシーンから、現に宴会(時期的に
忘年会や
クリスマスパーティ、そして
新年会等)の席でこの空耳歌詞とともに周囲から煽られて酒を大量に飲まされる、アルコール・ハラスメントの起こる危険性がある。アルコールに強い人ならまだ何とかなるかも知れないが、日本人は(肝臓内のアルコール分解酵素が少ない事から)酒に弱い人が多いという。そんな中で空耳歌詞に合わせて上司や先輩から飲まされるのは、正直
地獄であり、
急性アルコール中毒を惹起する原因になる。(
急性アルコール中毒、酷い時には其れが原因で
死に至る事もある)
さて、其れでは「酒で無ければ問題無かろう」と思う人もいるかも知れない。しかし、其の考えは
非常に甘い。
例えばジュースの
イッキ飲み。大抵のジュースには予想以上に糖分が含まれている。それ故に、軽いと
偏頭痛や
下痢、酷いと
若年性糖尿病(中年に至る前に患ってしまう
糖尿病の事)の原因となる。特に炭酸系の
イッキ飲みは我の経験上、
非常に危険な行為である。通常でも、炭酸系を飲んだ後はゲップが出る。正体は主に炭酸系に含まれる炭酸ガス、即ち
二酸化炭素の泡と、
イッキ飲みの際に一緒に吸い込んでしまう空気である。通常、水や其れに近い粘性に乏しい液体は、飲み込んでからほぼ1秒足らずで胃に到達する。そして、其処で発生した気体は行き場を失って、結局は咽喉を逆流して口から出て来るのである。しかし、
イッキ飲みの場合は二酸化炭素の泡が逆流する間も無く大量に液体が入って来るため、食道の半ばで
二酸化炭素の大きな泡が詰まり、液体は咽喉で詰まる形となる。量が少なければ噎せるか吐くかのどちらかになるのだが、量が多いと吐く事も噎せる事も出来ず、
一種の窒息状態に陥ってしまう。私自身、幼い頃これで本当に大変な目にあった事が有り、其の辛さも嫌と言うほど知っている為、同じ目に遭う子供が出てしまう事を危惧しているのである。
以上は購買者側に危惧される事態であるが、其れに対して販売者側も当然上記の事(酒は特に)を
想定の範囲内に置かなければならないのは、特に
ゲームセンターのプライズ(景品)を生産・販売する
真っ当な企業なら至極当然の事であり、想定してない等と言う事は
あってはならないのである。
制度としては、
社団法人(社)日本アミューズメント興業協会(以下、
JAMMA)が2004年10月21日に制定した、「
アミューズメントマシンにおいて提供される適正景品のガイドライン」(PDFファイル)がある。この中に
ゲームセンターの景品について、色々禁止している物が並べられているが、
剽窃キャラクター「
のまネコ」は、以下の2点に抵触していると判断出来る。
II.酒類、および酒をモチーフにした商品
IX.偽造ブランド品や偽造キャラクターを使用したもの等、他社の知的財産権を侵害している物品類
尤も、このガイドラインを知らない
ゲームセンターが余りにも多過ぎる事を疑問視した私は、11月下旬、このガイドラインの有効性と適用範囲について、敢えて「
のまネコ」の事を避け、一般論を用いて
JAMMAに直接メールで問い合わせてみた。12月6日、
JAMMA事務局でプライズ部会を担当する片岡氏から回答が返って来たので、此処に抜粋する。
●●様
ご連絡遅くなり恐縮です。
JAMMA事務局でプライズ部会を担当しております、片岡と申します。
さて、ご照会の件ですが
ガイドラインは、今後企画、製造されるものに対しても含まれます。
また、社会情勢の変化等により一般社会における倫理観も変化しますので、ガイドラインの改定される都度検討して参ります。
ガイドラインに違反すれば、最終的にはJAMMAからの退会処分となります。また、警察当局への告発もわれわれ業界が行使しうる方策の一つとして予想されます。
以上、JAMMAの活動にご理解ご協力をくださいますようお願い申し上げます。
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社団法人 日本アミューズメントマシン工業協会
業務部 片岡■■
〒105-0001
港区虎ノ門1-16-17 虎ノ門センタービル9F
Tel 03-5157-5880
Fax 03-5157-5888
Mobil 090-xxxx-xxxx
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こんな感じである。(フルネームと携帯の番号は敢えて隠した)
多少曖昧な感じは否めないが、"今後企画、製造される物も含む"と言う事は、
今はゲームセンターには並んでいないが、物として可能性があるグッズもガイドラインの適用範囲になると解釈出来る。そして、此処と似たような組織に、
社団法人(社)全日本アミューズメント施設営業者協会連合会(通称AOU)がある。此処は特にガイドラインは制定していないものの、アミューズメント施設業界では唯一の公益法人である。
他にも、イッキ飲みやアルハラに関する組織・団体として、
NPO法人アルコール薬物問題全国市民協会アスク(通称ASK)が挙げられる。既に9月13日の段階で、
エイベックスに緊急の要望書を発送している。この時はまだ初期であったが為に、向こうも
自己正当化の為だけの回答を返した。要は、無視したと同じような物である。
今、上記で危惧しているものが
現実に起こり得る事となっている。我々に出来る事は、この
剽窃キャラクター「
のまネコ」が、
アルコール・ハラスメントを惹起しかねない要素を持っている事実、そして明らかに酒をモチーフにした商品が彼方此方で出回っている真実を、手紙並びにメールや電話等で知らせ、最早何時起こっても可笑しくない状況にある事を伝える事である。(電話の受付時間は10:00~16:00が殆んど)

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